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実施責任者から

筑波大学に衛星プロジェクトが誕生して早3年が経ちました. 2011年に始まった1号機ITF-1の開発, 2014年の打ち上げそして不具合を経て,本年9月の2号機ITF-2の採択により,プロジェクトも第2ステージに入りました.筑波大学は,JAXAからの環境試験設備の譲渡の機会を得ることとなり,現在,稼働に向けた準備を日々進めています.プロジェクト参加学生がダイナミックに衛星開発環境の進化を肌で感じ,歴史を作っていく実感を得ていることを光栄に思います.
工学系での「もの作り」教育の重要性は叫ばれて久しいですが,単に工作のスキルを身に付けるのであれば,趣味やサークル,あるいは,DIY教室で事が足ります.しかしながら,様々なバックグラウンドや異なる経験値を持つメンバから構成されるチームでの設計・開発には,個々人の中で無意識に獲得されたノウハウだけでは不十分であり,洗練された工学を学び,常に意識することが重要になってきます.プロジェクトでは,スキルの獲得はもとより,社会で学生達が将来経験する大人数・長期のプロジェクトにおける「もの作り」を体系的に学べるよう,衛星の設計と開発を通して,JAXAや関連会社の衛星開発のプロの協力を仰ぎながら,俯瞰的視野を持つ学生の育成に努めます.
さらに,宇宙開発を考える上では,理学,医学,芸術等の工学以外の分野との連携が重要であるという視点から,工学系の学生に限らず,宇宙に興味のある筑波大学の全学生にプロジェクトの門戸を開いています.今後もこの方針を継続し,幅広い宇宙開発のアイデアの源泉になることを目指します.
また,宇宙規模での思考のためには,国際力の涵養が極めて重要と考えており,筑波大学のスーパーグローバル大学事業と協調し,プロジェクト参加学生の海外との交流を促進していきます.
衛星開発を通して研鑽を積んだポテンシャルの高い筑波大学の学生達が,より良い未来に向けて社会で活躍することを心より願っています.

筑波大学「結」プロジェクト実施責任者
システム情報系 准教授
亀田 敏弘

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