WARP-01は、WARPSPACEと筑波大学「結」プロジェクトとが共同で開発した超小型人工衛星です。サイズは108mm×110mm×113.5mm、重量は0.927kgの1Uキューブサットです。2021年に、国際宇宙ステーションの日本実験棟「きぼう」から宇宙へ放出されます。
[図1] WARP-01 外観図1(アンテナ収納時)
[図2] WARP-01 外観図2(アンテナ収納時)
[図3] WARP-01 外観図3(アンテナ展開時、カメラ・センサ収納時)
WARP-01 には以下の5つのミッションがあります。
バスコンポーネントの宇宙実証
筑波大学とWARPSPACEは、UHF通信モジュール、電力供給モジュール、GPS受信ICを搭載したオンボードコンピュータモジュール、アルミ筐体など、安価で新しい衛星バス部品を開発しました。WARP-01では、宇宙でこれらの新しいコンポーネントの実証を行います。
結婚記念プレートを宇宙に届ける
WARP-01は、チタン製の結婚記念プレートを宇宙に運びます。
地球や宇宙の写真を撮る
WARP-01はISSから放出した後、パネルに取り付けられたカメラを展開し、地球や宇宙の写真を撮影します。
宇宙空間の放射線環境を調査する
WARP-01は放射線センサの実証実験を行い、低軌道宇宙空間の放射線環境を調査します。マイクロSDカードを搭載し、ベータ線によるSEU(single event upset)を観測します。
宇宙空間の電波環境を調査する
WARP-01では、SDR(Software Defined Radio)を用いて、宇宙空間の電波環境を調査します。430MHz帯のアマチュア無線を受信し、電波強度を解析します。
WARP-01 の RF/SDR サブシステムは、通信ボード2枚、SDR1枚、アンテナ 2本から構成されています。通信ボードは、"COM "と "MIS-COM "の2つのボードで構成されています。これらのボードはどちらも同じ設計になっています。COM は TLM/CMD 通信に使用され、MIS-COMはミッションデータ通信に使用されます。また、通信ボードはモノポールアンテナのみを使用します。次の表は通信ボードの構成です。
周波数帯 | ダウンリンク/アップリンク: | 437.425MHz |
電波型式 | CW: FSK-AX25: FM-PKT: |
CW 2-FSK 2-FSK/2-GFSK |
アンテナの型式 | ダウンリンク/アップリンク: | 437.425MHz, 1/4λ モノポール |
通信プロトコル | CW: FSK-AX25: FM-PKT: |
モールス code AX. 25 オリジナル |
データレート | CW: FSK-AX25: FM-PKT: |
可変 1200bps 最大 48kbps |
[図4] 通信ボードの構成
WARP-01の電波はアマチュア無線バンドを使って受信することができます。 WARP-01のダウンリンク情報は、以下のリンクからご確認ください。また、WARP-01のコールサインはJQ1ZTKです。